指・手首・肘

Finger・Wrist・Elbow

疾患一覧

  • 肘の内側
    (上腕骨内側上顆部)

    肘や前腕の内側に痛み

    上腕骨内側上顆炎は、手首を手のひらの向きに曲げる筋肉の腱の炎症で、肘や前腕の内側に痛みが生じます。
    「ゴルフ肘」とも呼ばれ、肘の内側の硬い骨に付着している手首を曲げる筋肉が原因となって起こります。日常生活では、物を握って持ち上げる、雑巾を手のひら側に絞る、ロープを引っ張るなどの動きで痛みを感じます。慢性化していくと腱部分の質が変わり「変性」が起き、年齢を重ねると共に進行するため、中高年にゴルフ肘が多い理由にもなっています。

    上肢内側のイラスト
  • 肘の外側
    (上腕骨外側上顆部)

    肘の外側に痛み

    手首に負担がかかる動作を行った時、肘の外側から前腕(ぜんわん:肘から手首の部分)にかけて痛みが起こる症状のこと。 正式には「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」という肘の病気です。
    「テニス肘」とも呼ばれ、年齢とともに質が劣化して傷んできた肘の外側の筋肉を使い過ぎた結果、肘の外側の骨の近くで炎症が起こって痛みが生じる病気です。スポーツ以外にも、パソコンのキーボード操作で指を伸ばす動きを繰り返した結果発症するケースもあります。タオルを絞るなどの日常生活動作でも痛みを感じます。

    上肢外側のイラスト
  • 指・手首(腱鞘炎)

    指・手首に痛み

    腱鞘炎は、腱を包む鞘(さや)である「腱鞘」という部分の炎症です。特に外来で最も頻繁にみられる代表的な腱鞘炎に、手首が痛くなる「狭窄性腱鞘炎(ドケルバン病)」と、手の指が痛くなる「ばね指(弾発指)」の2つが挙げられます。

主な症状

スポーツでの症状

  • 肘を痛がるゴルフ選手

    ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)

    肘の内側に痛みを発症するスポーツ障害です。ゴルフなどの動作で手首や肘を使い過ぎた結果生じる痛みです。

    詳細記事
  • 肘を痛がるテニス選手

    テニス肘(上腕骨外側上顆炎)

    肘の外側に痛みを発症するスポーツ障害です。手や手首の使い過ぎや、年齢によって肘の腱が痛んで生じる痛みです。

    詳細記事

日常生活での症状

  • 手首を痛めた人

    手首の痛み
    (狭窄性腱鞘炎・ドケルバン病)

    手首の母指側にある腱鞘とそこを通過する腱に炎症が起こった状態で、手首が痛くなる「手首の腱鞘炎」です。

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  • 手の指を痛めた人

    ばね指(弾発指)

    指の付け根で指を曲げる腱に炎症が起こり、指の付け根に痛み、腫れ、熱感が生じる「指の腱鞘炎」です。

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治療方法

標準的な治療をご希望の方向け
保険適用内

  • 高周波温熱治療、超音波治療

    超音波検査などで腱鞘の炎症や損傷状況を確認し、治療をご提案していきます。 高周波温熱治療や超音波治療で患部の炎症を抑えていきます。

    高周波温熱治療、超音波治療の様子
  • 理学療法士が行う
    リハビリテーション

    理学療法士が痛みを発生させる原因となる体の使い方やバランスの不十分な部分を評価し、適切にリハビリテーションやテーピングによる治療を行います。併せて、普段心掛けることや自主ストレッチングやトレーニング方法をご提案させていただきます。

    リハビリをしている様子
  • 血液検査やホルモン補充療法

    関節炎などの症状と併発している場合は、関節リウマチの有無なども血液検査を行い調べることも可能です。
    更年期の症状の一環としての発症が疑われる場合には、血液検査やホルモン補充療法など様々な方法で症状を緩和することで付随症状としての腱鞘炎症状が緩和します。

    血液検査やホルモン補充療法
  • 関節内注射、ステロイド注射

    その他、運動療法と並行して行う治療に肘関節注射があります。 関節内注射は、必ず行うものではなく、治療上有効と判断された場合にご提案し、患者様とご相談の上行います。 ステロイド注射は特に強い炎症がある場合、ご相談の上、使用する場合があります。

    関節内注射、ステロイド注射

先進医療での治療をご希望の方向け
保険適用外

  • ハイドロリリース

    ステロイド注射以外の治療法として、腱鞘内・腱鞘周囲に超音波下に生理的食塩水を注入し潤いを持たせることで炎症を緩和し、使いやすくしていきます。産後授乳中の方やステロイド注射などを避けたい方におすすめの治療法です。

    ハイドロリリース
  • PRP療法

    PRP療法(自己多血小板血漿注入療法)は、患者様ご自身の血液中に含まれる血小板を利用した再生医療であり、血小板の成分だけを高い濃度で抽出し、患部に注射することで、損傷した組織の修復(自然治癒力)が促進され、「早期治癒」や「痛みを軽減」させる効果が期待できる治療法です。

    PRP療法
  • PFC-FD療法

    PFC-FD療法とは、PRP療法同様、患者様ご自身の血液からPFC-FDを作製。さらに活性化させ血小板を濃縮(成長因子の総量がPRP療法の約2倍(※TGF-β))し、患部に注射する治療法です。 体外で成長因子を抽出、無細胞化するため、PRP療法より痛みが少ない治療法でもあります。

    PFC-FD療法
  • 体外衝撃波療法

    体外衝撃波療法も行っています。衝撃波を患部(肘)に照射することで除痛効果が期待できる、整形外科領域では新しい治療法になります。

    体外衝撃波療法の機器
  • TENEX

    TENEX TX®は、超音波エコーガイド下小切開手術での使用を念頭に開発・設計された超音波吸引装置です。
    痛みの原因となっている腱の変性部を選択的に破砕・乳化・吸引を行うことで治癒を促進し、健常組織への影響を最小限に抑えながら、筋・骨格機能の回復が期待できます。また、従来の外科的手術と比較して、回復時間も短く、より早く日常生活に復帰することも期待できます。

    TENEXの機器