産後の痛み
「産後」とは、出産直後のみならず、経産婦であれば生涯にわたって続く状態です。数十年前の出産の影響が「骨盤痛」「頚部痛」などの症状となって現れ整形外科を受診される患者様も多くいらっしゃいます。
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産後の痛み ~産後のリハビリ 女性の骨盤ケア
妊娠中に女性の腰椎・骨盤の関節は出産に備え可動性が大きくなりますが、妊娠中は大きくなったお腹を支え、産後は赤ちゃんを抱っこしなければなりません。
その為、こういった負荷に耐える筋力が不十分な場合や骨格に歪み(左右差)がある状態では腰椎・仙腸関節・恥骨部に痛みを生じることがあります。
分娩時に骨盤底筋群を損傷し、産後に腰痛や尿漏れを生じるケースもあります。妊娠中に腹直筋が裂けてしまう『腹直筋離開』も実は多くの産婦に見られます。
当院では、乳幼児を育てている方だけでなく、幅広い年代の女性に妊娠・出産の影響で生じた機能不全を改善し、より快適な身体で過ごしていただくお手伝いをさせていただきたいと考えております。 -
運動療法の例
- 34歳 女性
- 5年前に出産してからずっと首と腰が痛い。
診察後、運動療法を開始。
妊娠中、乳児を長時間抱っこしている女性に特有な姿勢が産後5年経っても残っていました。また、痛みのある首と腰の間の部分(胸郭)が非常に硬く動きが悪い状態でした。
姿勢を整え、胸郭の動きを出す運動療法を1回/1~2週のペースで6回行い、首と腰痛はなくなり、終了となりました。